最近CMでよく見かける「十六茶」のCM。
いきものががりの元気の出る歌に乗せて、新垣結衣さんと子供たちが
楽しそうに踊る・・・。素晴らしい!朝から元気の出るCMだと思う。
そういえば、最近は「緑茶」というカテゴリーだけでなく、「体に良い」
とか「油の吸収を抑える」とか「トクホ」とか、健康というキーワードで
認知されるお茶も棚割でよく見かける。
ヘルシアの大成功に始まり、現在はサントリーの黒烏龍茶が
ちょっとした話題になっているのでは??
各社が「お茶」という市場でそれぞれのブランドポジショニングを取りながら
シェア争奪戦をしてるんだろう。と思っているとお茶市場について興味が
湧いてきたので自分なりにリサーチしてみた。
【市場シェア:2011年】
1位「お~いお茶(伊藤園)」27.9%
2位「伊右衛門」(サントリー)15.6%
3位「爽健美茶」(コカ・コーラ)14.7%
4位「午後の紅茶」(キリンビバレッジ)6.3%
5位「生茶」(キリンビバレッジ)6.2%
2位「伊右衛門」(サントリー)15.6%
3位「爽健美茶」(コカ・コーラ)14.7%
4位「午後の紅茶」(キリンビバレッジ)6.3%
5位「生茶」(キリンビバレッジ)6.2%
( http://www.president.co.jp/pre/backnumber/2010/20100118/13437/13445/)
様々なお茶が市場に現れは消えていく中、
伊藤園のおーいお茶は抜群の安定感で首位を独走している。
自分の大好きな「生茶」が5位に甘んじているのはショック。
ちなみに5位以降はサントリー烏龍茶、十六茶、綾鷹、からだ巡り茶と
続く訳だけれど、この圧倒的な差はどこから生まれたのか?
そもそも1990年に「お茶」というカテゴリーは清涼飲料水市場において
たった0.5%のシェアしか獲得していない状況だった。
当時、伊藤園は消費量が一番だった緑茶が、なぜコーヒーの
市場規模に負けているのかという事を考えた。
コーヒー の市場規模1兆4000憶円の3分の2にあたる
9000憶円は缶コーヒーによって創られている事に気付き、
緑茶も缶やペットボトルの比率が増えれば市場規模が拡大すると
仮説を立てた。更に緑茶が飲料化比率が低かった事も
そこにまだ大きな成長余地がある事を示していた。
(茶葉ではなく、飲料として緑茶を販売することで市場を育てる)
更に伊藤園は茶産地育成事業により、安定した茶葉共有量
を得ると同時に価格も安定させることに成功した。
コカ・コーラやサントリーのように「総合清涼飲料水メーカー」
には自らはならず、「緑茶」という市場にのみマーケティング投資
を行い、伊藤園というブランドを市場に浸透させていった。
いち早くペットボトルのお茶を市場に出し、新たな飲用シーン
を提案したのも伊藤園ということらしい。
そんなこんなで、93年に571憶円しかなかった市場は
05年には4770憶円にまで成長していった。
現在の市場はもっと大きいものと予測でき、そこにチャンスを
見出した各社がこぞって商品を投入してくるのも納得出来る。
2000年にキリンが「生茶」を投入し、2004年にはサントリーが
「伊右衛門」を発売し、一時は圧倒的な人気を誇ったが、
ふたを開けてみると伊藤園のシェアは揺るがないものになっている。
やはり1位メーカーというのは、ブランドの信頼が圧倒的に高い。
今後、お茶市場は「伊右衛門」「生茶」「綾鷹」「おーいお茶」などの
味で勝負するグループと、十六茶や爽健美茶、からだ巡り茶などの
体に良いという「健康系」のお茶のグループ、そして「ヘルシア」や
「黒烏龍茶」などの「生活改善・予防」のグループによる争いが
激化すると自分は予測している。
お茶はすでに「家でつくるもの」から「外で買うもの・持ち歩くもの」
にシフトしてきている。家で一杯3.3円のお茶よりも、コンビニで
147円で購入するお茶。その143.7円の価格差に含まれる
のは紛れもなくお茶という名の「ブランド」であり、
お茶が生活に欠かせないパートナーになったんだとしみじみ感じた。
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