12月5日~12月10日までホノルルマラソンツアーに行ってきた。
1年前から計画していた事だったけれど、まさか本当に自分が
ホノルルマラソンに参戦するなんて想像出来なかった、それが現実になった。
目標は大きく持ち、行動することで実現する事を再確認した。
【12月5日 Departure】
仕事を早めに切り上げ、羽田に向かう。23:55発の飛行機に乗る為に21:00には
空港に到着していた。たかと、まいこちゃんと合流するが、まだまだ実感はわかない。
ハワイアン航空のCAさんは男性も含まれ、アロハシャツを着ていた。
他のエアラインとは違うサービスや雰囲気に少々驚いた。
ここで出会ったビール「Primo」に今後ハマっていくこととなる。
【12月6日 Arrival】
ホノルル着。その暑さに驚く。とにかく暑い。セーターを着ていられなかったので
その場で服を着替える。HISのカウンターで受け付けを終わらせ(今回はHIS
のツアーとして参加していた)、2Fへ。バスに乗り込み、コンベンションセンターへ。
まずはHISスタッフ、コーチ陣からの挨拶。マラソン女子代表だったかたや、
全日本女子トライアスロン優勝者等、輝かしい経歴を持つ人ばかり。
どんどんワクワクしてくる。その後、チョコレートやナッツ等のお土産を先行購入。
現地ツアー申し込みやWIFIの申し込みを済ませた。
コンベンションセンターの1Fではゼッケンの受け渡しを行い、
その足で様々なブースを見て回る。そこで出会ったおじさんに、瞬時に自分に
合ったサングラスを選んでもらい即購入(20ドル)。
時差はあまり感じなかった。機内調整がうまくいったのか?
その後、近くにあるショッピングモールへ(日本の数倍の広さ、さすが)。
その途中で、自分の前のチームで一緒だったHOSさんと出会い、
こんな出会いもあるのかと驚く。
SMでは自分は水着、たかとはセーター、まいこちゃんは会社の方々への
お土産をそれぞれ購入した。SM内で露店を構えていたイスラエル人
の女社長のパワーに負けて、死海の塩を使用した美肌クリームを購入。
日本人はこのような押しに弱いなーと半ば自分でも可笑しくなって
きたけれど、「売る」という行為の本質を見た気がして、勉強になった。
その後、コンベンションセンターに戻るも、ホテル行きのバスはすでに無く、
帰る為にトロリーバスを探すことに。近くのドンキホーテ(ホノルルにもあります!)
の裏路地にて待つ。バスの時刻表は無く、壁に打ち付けてある看板しかない。
20分ほどトロリーを待って、その後ホテルに到着。チャックインを済ませ、
明日に備えて寝ることに。しかし、3人泊まるのにベッドが1つ足りない。
これはいけないとフロントに交渉し、簡易ベッドを手配してもらった。
やれやれこの先どうなってしまうのか。
ホテルでのPrimoは美味しかった。
【12月7日 この木なんの木~North Shore】
そもそもバスの乗り方が分からない!分かりにくい!$2.5で1回乗れて
2時間以内のtransferは無料という良いシステムだった。
通りで迷う自分達を助けてくれたのは、スタンさんという宝石店で働くおじさん
だった。今回の旅ではこのような良い人達に色々と助けてもらいながら
順調に目的地へと行く事が出来た。感謝感謝です。
無事目的地のモアナルアガーデンに到着した。
「この木なんの木」通称日立の木はそれはそれは壮大で圧倒された。
3人で芝生の上に寝そべり、はしゃぎ、「この木なんの木」を歌った。
その後、ノースショアに向かい、バスの長旅の間にバナナ園を見ながら
マーケットプレイスでバスを降りた。有名なバーガーショップで昼食。
出来上がりを番号ではなく、人の名前でちゃんと読んでくれる所に
感動。ボリュームも非常にあり、ケチャップとマスタードのみのシンプルな味付けも
The Americanで少々懐かしかった。
Beachで泳ぎたいという事っで、海を目指す。透き通っている。まぶしい。奇麗。
この世にこういう絶景もあるんだと感動。早速ビーチで泳ごうとした時、
ウミガメに遭遇する。またまた感動。
海は冷たくも気持ち良い。絶景と水面とのコントラストが美しい。
その後食したガーリックシュリンプも美味しかった。
【12月8日 マノア渓谷】
THE自然、マノア渓谷へパワーを貰いに行った。ほぼジャングルという
山の道を歩くこと30分、マノアの滝に到着。
水量こそないが、水の音、鳥の声、葉のせせらぎ、リラックス出来た。
食べたランチ(朝食のあまり)も美味しかった。
【12月9日 ダイアモンドヘッド日の出】
朝五時に起床。5時30分のバスに乗りダイアモンドヘッドへ。
皆同じ所に行くのか、道は混んでいた。歩いている人も、走っている人もいる。
景色はすばらしく、楽しみながら登れた。頂上に着いたが日が雲に
隠れている。時間が無い。集合時間は近づいている。帰る人もいた。
もう少し、もう少しと思っていた時、雲の切れ目から光が!
光の帯が四方八方に広がり、美しい。これがダイアモンドヘッドから見る日の出。
海と日の光。自然は大きい。凄い。
その後、朝のマーケットに。かなりの盛り上がりだった。
その後、ホテルの前のビーチにてSubwayのサンドイッチをほおばる。
そこにたまたま通りかかったエリック・ワイナイナさんと記念撮影。
とにかく楽しんで走る事をアドバイス。世界の一流選手との貴重な時間だった。
夕方にHISのイベントに参加。ゴールへのイメージを作る。
いよいよ明日が本番。カーボローディングの為、パスタを食べ、
9:00にはベッドに。寝れない。緊張する。何とか目をつむって考える。
明日はどうなるんだろうか?
【12月10日 マラソン当日】
当日は2:00に起床。3:00のバスに乗った。
少しナーバスだが、あとはやるだけだ。この3日間で色々な所に
行き、体を動かしたお陰か、体調は非常に良い。
4:00頃、スタート付近パークに集まりHISスタッフと共にストレッチ&
雄叫び。さあいよいよだ。
4時間~5時間ペースで走るランナーのスタートラインに並ぶ。
花火が打ちあがった。スタートの合図は聞こえなかったが、
始まったという事か。
まだ空は暗い。人ごみで中々前に進めないがゆっくりスタート。
ホノルル市街中心を走って行く。沿道にはサポーターの方、
一般の方がそれぞれ懸命に応援してくれている。笑顔で応援に応える。
大丈夫。体は動いている。疲れもない。いけるかもしれない。
夜が明け始めた。3人は徐々に山のコースへと向かう。
上りきった所に広がっていたのは、神様からのプレゼントかと思う
ような美しい景色。楽しい。素直にそう感じた。
楽しんで走る。自然と一体となって走る事はこういうことなのか?
高繁さんの事を少し思い出す。
次はハイウェイに出る。少し体が重くなってきた。日が昇っている。
まぶしさの中に、日が上がってきたことへの喜びが混ざった。
ペースは乱れていない。21キロ。半分まで来た。3人でハイタッチ。
徐々に足に痛みが出てきたものの、まだまだ体は動く。
折り返したケニア人ランナーに少しエクサイトしながら
自分のペースは崩さない。30キロまでゆっくりと、あせらず。
ワイナイナさんがくれたアドバイスを思い出す。
25キロ。残り17キロ。徐々に暑さと痛みが増してきた。
序盤は余裕があったものの、少しずつ苦しくなるにつれて口数が減っていく。
30キロを超えた!残りは12キロ。皇居を2周と少し。
そう思っていたが、現実はそうもいかない。どんどん痛みは増す。
足をつって、沿道でストレッチをする人、エネルギー切れで
歩くしかなくなった人を少しずつ抜かして進む。
幸運な殊に、エナジージェルを10キロ毎に飲んでいた事もあり、
エネルギー不足にはなっていない。「足は動く。ももは張っていない。
膝は居たくない。痛いのは足の裏だけ」だから大丈夫だと
自分に言い聞かせながら走る。
そこからは体力というよりも痛みとの闘いだった。水分補給エリア
で少しでも止まってしまうと、もう走り出せなくなるような状態だった。
足が痛い。止まりたい。弱い自分が出てくる。でも2人は隣で頑張っている。
自分だけ止まる訳にはいかない。
3人で走っている。それだけが自分の足を前へと向かわせた。
そして背中を押すのは沿道の応援の人たちだった。
人とのハイタッチ、人の声、こんなに力を生む事を初めて知った。
38キロ通過。ここからが長い坂。ここを登れば、もうゴールはちかい。
38キロ過ぎの坂は多くのランナーの足を止めることで有名だが、
3人は止まらずに前へ前へと進んで行く。止まったら絶対に
次は走れなくなる。まだ走り続けた方が楽だった。
40キロ通過!残り2・195キロ。体力的にも辛く、足は痛みの限界が
どこにあるのか分からない程、痛みを増していく。
残り1キロ、ようやくここまで来たのか、という充実感と共に、
早く終わりたいという気持ちも強くなってくる。
1キロがこんなに長いなんて知らなかった。ゴールが見える。
最後の力を振り絞って3人横並びでゴールに向かっていく。
あんなに近くに見えるゴールも、42キロを走った体には非常に
遠く感じる。のこり僅か。50m、40m、30m・・・・。
3人でゴールのポーズを決めた。MYTの文字を作る。
10m、5m、ゴール!やった、という実感よりもむしろ終わったことへの
安心感の方が強い。そして徐々に自分達が成し遂げた事に対する
喜びが胸一杯に広がった。
マラソンは個人競技ではない。素直な感想。
正確にはそう定義されるのかもしれない。
でも、苦しい時に沿道の声援に力を貰い、遠く離れた仲間を想い
共に走る仲間を想う。
孤独な戦いだからこそ、弱くて負けそうな自分がいるからこそ、
誰かの力を借りたり、誰かの為に走る事で自分を保つ。
一人で走っているのではない。
偉大な先輩の言う「共走」がそこにはある。
だからマラソンは個人競技ではない。チームスポーツなんだ。
自分の中で何かが変わった気がする。
もっとシンプルに広い視野で、高みを目指したい。