「どうしてファミコンでWIIのソフトが遊べないんだろう?」
そういう事を思う人はまずいないと思う。
答えは簡単で、WIIのソフトはWIIを持っていないと遊べないからだ。
古いハードで新しいソフトが使える筈がない。
この分かり切った事が実際に行われているのが「国の行政」であり、
「大阪都構想」のはじまりだった・・・。
昨今話題になっている橋本大阪市長(前大坂府知事)が掲げる「大阪都構想」。
ニュースで聞いているだけでは表面しか理解できなかった事が、
この本を読んで多少理解出来るようになった。
冒頭に書いた「ファミコン」と「WIIのソフト」の関係は
国や大阪の「体制・構造・仕組み」と「政策」の関係だと橋本さんは言っている。
現在の大阪の行政の仕組みは明治維新直後に創られて以来変化のない
いわば現在における「ファミコン」の様なもの。
そこに「WII」という優れたソフト(政策)を動かそうと思っても不可能で、
現代においては、政策を語るだけでは(ソフトを持っているだけでは)
変化が起きず、変化を起こすためには構造(ハード)を現代にあったものに
作り変えなければいけない。こういった考えが根底にあるという。
「大阪都構想」において橋本市長は大坂都を中心に特別自治区を7~8区
設け、大坂全体に関わる事(インフラ・交際競争等)を都が行い、
予算と責任を振り分けられた各自治区がそれぞれの区できめ細かい
住民サービスを提供するという「役割分担」を明確にするというものらしい。
大きな夢を語ってはみたものの、実現には至らないことの多い民主党政権。
それは政策がわるい云々ではなく、それを実行に移す為の体制や仕組みが
現代に合っていないために意思決定が遅れたり、一つの方向に向かえない
ようにしてしまっている。今は懐かしい小泉元総理の「構造改革」。
政治や利権やしがらみでいっぱいの社会の構造を変えていくのは
並大抵の努力や意志では不可能だけど、橋本さんはそれを一つ一つ
変えていっている。それが正しいのかどうかは今後分かる事だけれど、
想いを実現させる橋本さんの行動力はただただ凄いと思うし、
その思考プロセスは非常に勉強になった。
堺市の事実上「大阪都構想」からの離脱など、問題は多いと思うけれど
自分は橋本さんの活動に注目し、応援していきたいと思う。
1 件のコメント:
色々本読んでますな!通勤時間を有効利用か!
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