2013年4月28日日曜日

Higher Profits Starts with Higher IDEALS






~利益の拡大は、高次の理念から始まる~

最近買った本「GROW」。

ビジネスマンが読むべき1冊だと思う。

個人的にも非常に影響を受けることになった。

著者は元P&Gのグローバルマーケティング責任者を

務め、数々のブランドを成功に導いたマーケターである

ジム・ステンゲル氏(Mr. Jim Stengel)である 。

この本では、数々の成功した企業・ブランドが

他社と何が違っているのかを実際のストーリーを実例に

説明してる。また、ステンゲル氏が実際に自身のキャリア

の中で、どのようにブランドを成功に導いたのか、

またそれに伴い、強いチーム・企業文化を作ってきたのか

という事も体験に基づいて描かれている。


この本で繰り返し重要だと唱えている事、それは

「高次のブランド理念こそ、企業・ブランドの発展に欠かせない」

という事だ。

例えばアップルのブランド理念は最先端のテクノロジーを

顧客に届ける事ではなく、

「想像的な探索と自己表現の手立てを人々に提供する」

という事であり、そのブランド理念を社内の人間が共有し、

一人ひとりがその理念を実現しようと行動した結果が

現在のアップルという圧倒的なブランドを作っている。

成功を収めているブランド(または企業)は、
 
どれも高次のブランド理念を持ち、それをブラさずに

を行っている。決して短期的な売上確保に走らない。

そして何より、トップから現場までおなじブランド理念を

共有することによって、連帯感とイノベーションが生まれる。

読んでみて感じる事は、売上を上げるには奇抜な発想や

小手先のテクニックではなく、高次のブランド理念を

ひとつひとつブレイクダウンさせた行動を

愚直に確実に行うことなんだという事。

当たり前で、王道だけれど、出来ている企業が少ない

のは、これがいかに難しい事なのかを立証している。

まあ、こんな単純な本ではないのだけれど、

「物事の本質」がいかに大事かを教えてくれる本だった。



さて、これを自社に置き換えるとどうなるのか?

現在、国内外の市場で苦戦を強いられている自社は

社内に閉塞感があり、その状況を打開出来ていない。

売上を上げる事は重要だけれど、目先の売上を重視し、

「自社が何のために存在しているのか」

という事を理解し、行動に落とし込めていない。

技術や人材は素晴らしいが、一つのブランド理念

を軸に皆が一つのベクトルに向いてはいない。

そのように自分でも感じている。

では、自社のブランド理念とは何なのか?

きっとそれは、最先端の技術で作った

高性能の化粧品を顧客に提供する事ではなく

企業理念にもある

「多くのお客さまと出会い、その方の美しい生活文化を

創造すること」である事は間違いない。


(この動画が、まさに化粧品が人に提供する本質的な価値

を表現していると思う)

実際に、文化活動やエコ活動、支援活動等、

自社が行っている企業活動は他社には真似できない

素晴らしい部分だと思う。

でもなぜだろうか、社内全体が一つの「高次のブランド理念」

の実現の為に一体となっていない気がするし、

ブランド理念は崇高だが、首尾一貫としていないように感じる。


でも、会社の不満ばかり言っていても状況は変わらない。

この本を読んで、自分は個店営業としてブランド理念を

実現する為に自分が出来る事をやればいいんだと

改めて思った。

「会社が変わらない」なんて嘆いていても仕方がない。

そもそも自分自身が会社を組織している一員である

以上会社が変わる為には自分も変わらないといけない

んだろう。


たとえ非力でも、会社を変えたい。

少なくともその一部ではありたいと思う今日この頃。

気付かせてくれた1冊の本に感謝して、

新しい月を新しい気持ちで迎えたい。




















吉野家は勝てるのか?



先日吉野家が「牛丼280円」という新価格を設定して話題になった。

激戦の牛丼業界は、各社とも値下げ合戦を繰り返し

客単価が減少し、利益も減少傾向にある。

そんな中、一人負けの状態が続いていた吉野家さんは

ブランドを守る為に牛丼(並)の価格を頑なに380円に

設定してきた。ライバル企業が280円(セールでは250円)

を通常価格としている中、この100円の価格差は大きかったと思う。

実際、自分も牛丼屋を選択する時は「価格」で選ぶ事が多い。

牛丼のニーズは「安くて、早くて、旨い」という事で、

よほどの味に差がない限り、安い方を選択する人が多い

と思うし、「すき屋」は男性だけでなく、女性や家族連れでも

気軽に入れる店づくりやメニューに力を入れ、

「松屋」は定食や季節メニューを充実させ、飽きさせない

工夫をしている。

吉野家は王道の「牛丼の味」に磨きをかけていたし、

「焼き味豚丼」がヒット商品になる等明るい話題もあった。

ただ、定番中の定番である牛丼の100円の価格差が

非常に大きく、第一の選択肢にはならなかったのではないか

と自分では思っている。


その吉野家が価格戦略を改め、牛丼を280円にする。

ライバル企業とようやく同じラインに立ったというわけだ。

自分は「牛丼」という単品で見ると、吉野家は勝つと思う。

なぜなら確実に他企業に比べて「美味しい」からだ。
 (※あくまでも個人的な主観に基づく意見だけれど)

同じ価格帯なら美味しい牛丼店に客が集まるはずだ。

今まで築いてきた「旨い牛丼」というブランドの威力がここで

有利に働くのではないかと自分は思っている。

あとは顧客体験で他企業と差別化出来るかどうかが重要

ではないかと思う。

旨い牛丼を軸に、季節メニューの開発や、地域の暮らしに

合わせた店舗開発や、接客サービスの向上も重要かもしれない。

牛丼3大企業で、食券販売機ではなく、対面での支払いを

行っているのが「すき屋」と「吉野家」で、すき屋が専用レジ

にて会計を行うのに対して、吉野家はその場で会計が

出来る仕組みになっている。

食券販売機を使った方が、効率も良いしコストもかからない

と思うが、対面して応対する事によりお客様との

コミュニケーションが強制的にでも発生する。

接客の質を高めていけば、「吉野家に行けば元気になれる」

というライバル企業には出来ない顧客体験を提供する

事も出来るかもしれない。

素人の意見だから、今後どうなっていくのかは分からないけれど、

自分は吉野家に是非頑張ってもらいたいと思っている。

完全に個人の好みの話ですから・・・。




































2013年4月8日月曜日

Don't Pretend, Just Be Myself.






4月1日から5年目を迎えた春。

もう新人ではないので、結果も求められるし

チーム全体として上手く機能するような動きもしないといけない。

多少の自信と、気負いが混じった期首のある日。

前の支社の組合活動でお世話になった先輩が、

系列会議でオフィスに来ていた。

その人は非常に優秀で、後輩の面倒見も良い、

人望のある方で現在は部長職に就いている。

以前悩みを相談した時も、

「問題に苦しんでいる自分にだけは酔うな、
悩んでる暇があったら、とにかくやってみろ」

という言葉に幾許か救われた事もあった。


その先輩が冗談で言った一言、

「まさか”出来る男”になろうとすましてるんじゃないだろうな、

そもそもお前の顔じゃ無理なんだから(笑)」

そう、自分は入社以来濃い顔でいじられ続けているのだ。

先輩が冗談で言った一言だったと思うが、

その言葉で吹っ切れた部分があった。

自分は優秀になりたいし、結果も出したいし、

会社にも、社会にも貢献していきたいと思っている。

でも、その方法は決して「優秀な社員」を演じること

ではなく、自分の強みを活かして周りを

巻き込み、明るい環境を作っていく事なのではないか。


人には人の強みがある。

それを一人一人が活かしていくから、企業としての

相乗効果が生まれる。

自分を環境に合わせて変えるのではなく、

自分の役割を明確に、それを基準に行動

することで新しい環境を作っていく事が出来る。


自分が悩んだ時には、自分を見つめ直して

原点に戻る事も必要。

飾ることなく、自分自身でいることの大切さ

を改めて学んだ。















dream comes true unless you give up






先日Facdbookを見ていると、外大の先輩のコメントがアップされていた。

その内容は自身の書いた絵が、NYの個展で展示された、というものだった。

その先輩との出会いは、大学3年生の時。

同じ心理学の授業を受講していて、話した事はなかったが、

自分が留学に行くという事で、色々あり相談に乗ってもらうことになった。

そこで、彼女がアートが好きな事や、それを学びに留学されていたこと

を聞き、 また自身で描いた作品を見せてもらった。

その時は鉛筆で描いた風景画だった気がする。


素人目にも上手だったが、正直なところ、それは趣味の範囲

なんだろうなと思っていた。

それから4~5年経っただろうか。

その先輩とは特に会う事もなく、FB上のやり取りがある

だけだったが、その4~5年の間に彼女は一歩一歩自分の

夢に向かって進んでいた。

自分の進むべき道をぶらさずに、一歩一歩進んで行けば、

きっと夢は叶う事を体現されたんだと、自分も嬉しくなった。

きっとNYの個展での作品展示がゴールではないだろう。

でもその夢を追う姿勢や、行動力は刺激になった。


自分の目標や夢は何だろうか?

もう一度明確に考える、良い機会となった。






2013年4月4日木曜日

教育サービス戦国時代



「いつやるの?今でしょ?」

もはやお馴染みとなったこのフレーズ。
(昔はもっと控えめな「今でしょ?」だったが・・)

林修先生を擁する「東進ハイスクール」が最高益を記録したと

今日の日経新聞に載っていた。

TV,新聞、電車の中刷り・・、予備校や自宅学習、家庭教師等の

教育サービスに関する広告を見ない日は無いというくらい、

教育サービスの市場は生き残りを掛けた闘い、そして

組織再編・統合が進んでいる。

現在好調なのは、きめ細かいサービスを受けられる「個別指導型」

の学習塾・予備校だという。

逆に、今まで強かった集団学習型の塾は売上を落としている。

市場規模は約9200憶円、数年前の1兆3000憶円市場から

縮小傾向にあるのは少子化の影響もあると思うが、

親が子供に投資する教育費は減らない傾向があるので、

学習塾市場も景気に左右されない安定した市場という事らしい。

そういった面では化粧品市場と似ている部分がある。


一時期、大学も学習塾も一般消費財の広告の様に

イメージ重視のメッセージ戦略を行っていたように自分は

感じたが、現在は学習塾の「ブランド化」が進んでいる

ように思う。

要は「この塾に入るとこのようなメリットがある」

というメッセージが強い企業が業績を伸ばしているのではないか?

例えば「四谷学院」は東大や慶応といった一流大学進学

に特化したブランド戦略を行っているし、

「明光義塾」は気軽な個別指導塾として認知されている。

そして「東進ハイスクール」は各講師の圧倒的な

存在感とブランド化によって認知度の向上、及び

「東進=受験の成功」というイメージを確立している。

少子化が進む現代だからこそ、自分の子供には

「間違いのない」塾・予備校に行かせてあげたい親は

特に対応の細かい「個別指導」を選択する可能性が高くなる。

今後もますますこの戦国時代は勢いを増すと予想される。

まだまだこの市場は成長こそないものの、業績を伸ばせる

市場であるらしい。なぜならこの市場においては寡占企業は

存在せず、上場している約20社の売上高はたった2000憶円超しか

ない。これは市場全体の約20%に過ぎない。

この市場は個人経営の学習塾、地元の学習塾等、

中小の学習塾の売上が全体の8割を占めている。

だからこそ、新規参入も容易だし1%の市場を取れば9憶円の

売上になる、非常に「おいしい」市場でもある。

だからこそ、大手学習塾はその市場シェアを少しでも伸ばすことで

売上を拡大しようとしている。と自分は勝手に思っている。


前述したが、学習塾市場と化粧品市場は、

その成長安定性や新規参入の容易さで似ている部分がある。

化粧品業界もマスブランド戦略が流行った時代から、

個人のニーズに合ったきめ細かいブランド戦略にシフトしていっている。

自社も現在のやり方を見直さなければ、10年後に「過去の企業」

となっている可能性もある。

そうならないように、自分は自分の役割を果たすだけ。

今日読んだ記事から色々と感じる事があった。